QのD(ふつうにっき)

今日はとてもふつうのことを書くのである。(こういう前書きをしないと書けない、勇気のないわたしなのである)
Qの、とあるカフェのことを書くのである。
といっても、ほめるわけではないので、名前は出さないのである。ただのよくある文句なので、「とてもふつうのこと」と構えておいたのである。
わたしはそのカフェの看板を見て、お、まあ感じのよさそうなところなのかな。と思って、ある日友だちとそこに入った。おしゃれそうだけどいい意味で洗練されていないお店で、漫画が乱雑に置いてあったりする。これはピリッとオシャレに決め込んだ感じがなくて、よいかな。と思ったのです。
その日は奥で、店員らしき人と、知り合いらしい男性客複数(ミュージシャンと見られる。ギターを弾いたりしていた)が雑談をしていたけれども、注文の品はちゃんと来たし、私のほうも友だちと来ていたので特に気にもしていなかった。店員氏(女性)が笑顔を一つも見せないのにはすこし面食らったけれども、まあ気持ち悪いくらい笑顔で見送られるよりはマシかと思った。
まあま、落ち着くところかと感じたので、次の回はひとりで行ってみた。そのとき気づいたが、ここのお店には「いらっしゃいませ」などのあいさつはないのである。わたしが入ったときも、奥で店員と知人の客らしい人が話しているのであった。私に気づくといちおうメニューと水は持ってきてくれるのだが、水の置き方がまるでコントに出てくるダメ店員のように、ガン、と音を立てんばかりに置くのです。料理を持ってくるときも「おまたせしました」などはいっさい言わないのである。
来てはいけないところなのか、ここは。
わたしはそのときひとりで読書をしている男性客が店外から見えたから、ひとり客でも大丈夫そうだと思って入ったのだ。
しばらくすると女性客がひとりで入ってきて……と思いきやまたも店員氏の知り合いらしく、これは会話の内容や店内のポスターで分かってしまったのだが彼女はMというミュージシャンで、どこからかのツアーから帰ってきただとかいう話をあのムッツリした店員氏と仲よさげに話しながら、カウンターのほうまで入っていくではないですか。え、あなたは店員なんですか。
そういやこないだも店員氏はミュージシャンらしき人とずっと話していたっけなあ。
M氏が店員なのかどうかはよく判別のつかぬまま、彼女はまたカウンターから出てきて、ひとりで読書をしていた男性客の向かいに腰かけて、東北でのライブがどうだっただの今度のライブに来てよだの話し出した。なんだよ、結局このひとり客も知人かよ。
じゃあ、そっか、この店のなかにいる人、わたし以外全員知り合いなんだ。あー。そう、そうなんだ。
そういう状態で、私ひとりには笑顔をまったく見せなかったり、水を乱暴に置いたり、あいさつしなかったり、ということをするわけだ。あからさまにわたし邪魔なわけだ。この店に来ること自体が空気読めてないよお前、と。
それだったらもう、友人以外お断りにしたほうがいいんじゃない?
わたしの知り合いも小さなお店をやっている人が何人かいるけれども、開かれた店なら知らない人にもきちんとした接客をするし、最初から閉じた関係の中だけでの店にするのであれば「会員制(?)」ということをきちんと明示したうえでお店をやっている。あんなでかい看板かかげて客呼ぶんなら、きちんと客として出迎えるのが筋ではないですか。あのいごこちの悪さ、非常に腹立たしい。
ここでわたしが吠えたところであそこの知人の方々は毎日おとずれてあのお店はやっていけると思うので、「もう行ってあげない」みたいな無駄な捨てゼリフは言いません(まあ言うまでもなく行きませんが)。ただ私はここで呼びかけたい。Qには、ちょっとおしゃれでゆるーい雰囲気に見せかけて、こんなふうな態度のお店があるから注意した方がいいですよ。Qのブランドにだまされちゃいけない。あれは、店主自身が居心地のいいカフェをやっているということ自体に満足しているだけのカフェだ。
ついでに、音楽聞いたことないけど、M氏にもいいイメージはまったく持てなくなっちゃったな。これはただの偏見だけどさ。


追加:こういうのってイニシャルだらけでイライラしますよね。でもここは私の庭だから、私の勝手でここまでしか書かんのです。


しゃしん:明野劇場のそばには田舎系ラブホ。チイックイン! チイックイン!