冬のはなし

nomuch2008-12-14

えーとタテタカコさんと日比谷カタンさんと石橋英子さんのライブに行ってきました。タテさんと石橋さんは何度も見ているので今回はカタンさんのことを書こうかなと。(もちろんほかの2人もとてもよかったのだが、また文が長くなるので省略ですみません)
かつて石橋英子さんと仲よくなりかけ(いや、いまもなりかけ? 私はどこまで踏み込めば人と仲よくなったことになるのか分からない)だったころ、エイコさんは私のことをそんなに知らないであろうに「日比谷カタンさん、絶対好きだと思いますよ」と開口一番に勧められたのですが、それから実に半年以上、やっとライヴに行きました。おそいですね。
エイコさんの言うとおり、日比谷カタンさんは激ツボであった。今日は持ち合わせがなくて残念だったけど、明日にでもCDをすべて買おうと思います。アコギ1本をまるでフラメンコギターのように激しく強く複雑怪奇にかきならしながら声色を何重にも変えてちょっとだけゴシック臭のある世界観(ああ、なんか陳腐な表現になっちゃって悔しい)を歌い上げる。大きな世界観を、楽器の猛烈なテクニックがどっしり支えているのがほんとにすばらしくて、世界観だけ、とか、テクニックだけ、だったらここまでぐっと来なかったと思うんだけど、この方に両方が兼ね備わったという運命にわたしは感謝いたします。そのうえMCがたまんねえんだこれが、噺家さんみたいだし。
エイコさん、なぜ私のことをそんなに分かったのだろう。今日も「能町さんはいつも自分にツッコミ入れまくって暮らしてますよね」って言われちゃってエヘヘわたしは秘孔をつかれたぜ。
終わったあとカタンさんとお話ができてよかったです。「僕は絶望が大好きなんですよね、絶望と言っても人によっていろいろあるじゃないですか、これくらい(といって地上150cmくらいを示す)を絶望という人もいれば、これくらい(地面)を絶望だという人もいるんですよね、まだ本人が分かっていないところに『これがあなたの絶望でしょう』っていう、どまんなかを見せてやって本当の絶望につき落とすっていうのが好きなんですよ。周りからだんだん囲んでいって、追い詰めたいんですよ(記憶があいまいなので発言は要旨。意味合いが違ったらカタンさんごめんなさい)」こんなこと言われたら私だってテンションあがってガッテンボタン押しまくってしまいます。「私も私も! すっごい人を追い詰めたいです! 絶望に追いやりたいですよね!!」とはりきって同意したものの、私の意図とカタンさんの意図が同じだったかどうかは分かりません。

ウスロヴノスチ (USLOVNOSTI')

ウスロヴノスチ (USLOVNOSTI')

手袋に毎年困る。たとえばコート、100着見た中で15着くらい「欲しい」と思えるものがあるとすると、手袋の場合は100対見て1つあるかないかなんです。なんで私は手袋にこんなに厳しいんだろう。5年くらい前にひとつ好きなのが買えて以来、いまだに買いたいものに巡り会いません。冬いつも困るのはこれです。
あと最近私が思うのは、マスクってファッションになってませんか? これ東京だけ? なんかダサかわいいアイテムになってない? 少なくとも「ダサい」からは完全に脱却したとおもう。マスクをしていると、やはりあいさつがわりに「風邪?」と聞かれてしまうので(わたしも聞いてしまいます)、そんなときは「いえ、ファッションです☆」っていうのもいいんじゃないかとおもいます。今日、ためしに言ってみました。


しゃしん:ひきつづき若草堂。看板が光っちゃって読めないけど、筆文字で厳かに「伊勢えび料理 えびフライ 具足煮 さしみ」と書いてある。なぜか天井にお星さまがあります。