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北北西

nomuch2008-12-09

世の中、うまくいかないことも多いものですから。
さんざん宣伝していたスルギくんのブログが、大人の事情で閉鎖になっちゃいました。おもしろかったのにね。「大人の事情でとしか書けないんですよ(悲しい顔)」ということなので、大人の事情でとしか書きません。あーあー大人ってのはやなもんよね。スルギくんは悪くないし私も悪くないです。大人の事情としか書けないということは、大人の事情というだけならいくらでも書いていいってことです。大人の事情なんですって。大人の事情、ハハーン。ハァ〜大人の事情。いよ〜っ大人の事情。あれー私たちも大人じゃなかったっけ? 私たちより大人な人がたくさんいるということですね。
「お家賃ですけど」も第6回が出ましたので、おヒマなときに。ポソポソッとしてきました。展開とかは、そんなにないです。
最近の明るいニュース……埼玉県の地図を手に入れました。埼玉県で行きたいところがたくさんできました。
ほかには特にニュースもなく……。
じゃあ景気づけに明るいことを思い出して書こう。埼玉がらみで。
私がジュークかハタチのころでございました。私+女子2名で、私たちは散歩の会を結成していました。思えばこの会は、今のモーニング連載の原点とも言えよう。私は仕事といっさい関係なく昔からああいうことをしていたんです。
夏のある日、後輩のある男子が「夜どうにも眠れなくて、退屈だから外を歩いていたら、ついつい朝まで歩き倒してしまって下北沢から上野まで行った」という話をしていて、わたしたちはそれにかなり触発されてしまった。彼がそんなことしそうにない人だったから、なおさら。下北から上野といったらかなりのもんです。
そして私たちの間には、「朝まで歩きとおしてみよう」というムーヴメントが立ちあがった。若さゆえの勢い。というかこの3人はこないだ書いた「日本えとの会」でもあるんですけど。ずーっともうこういう感じなんです。すいません。
「朝まで歩いてここへ行こう」という目的があるわけでもなく、ただ歩く。わたしは「北北西に進路をとれ」という映画の題を思い出し(この映画を観たことはなかった。しかもその後今になるまで結局観ていない)、思いつきで「ひたすら北北西に歩こう」と言ってみました。ほかの2人も賛成しました。
決行前日、方位磁針も手に入れ、そこそこの歩きやすい靴で、準備万端です。3人が属していた某サークル(そもそも3人はそこで知り合った)の活動後に出発しようと決めていました。
出発数分前、コイツはこの話に乗るのでは? と、サークルの後輩男子やおくん(上野まで歩いた彼とは別人)に直感的に話しかけてみると、「おもしろそう。ええよ〜」とあっさり参加表明。このへんが、ヒマと体力をもてあました大学生のいいところです。彼はぺらっぺらのサンダルを履いていたというのに。
午後7時か8時くらいだったと思うが、私たち4人はなんとなく出発。渋谷区某所から、ひたすら方位磁針に沿って、分かれ道があるたびに「北北西に最も近い方」へ進む。ぜんぜんまっすぐ進めない。分かれ道があるたびに曲がるから、ずーっと狭い住宅街。地図も持っていないので、どこに向かっているのかまるで分かりません。いま思うと、北北西でほんとうに良かった。これがもし東方向だったら、海に向かってましたもんね。真夜中に品川の倉庫街なんかに行きたくないよ。
ときどき大きな道路を渡り、ときどき線路を渡り、光が丘の大きな公園にぶつかり、まだまだテンションは落ちない。何かあるたびに記念撮影。それにしてもさすが東京、どこまで行っても家が途切れません。すれ違う人はさすがに少ないけど。
たぶん午前1時か2時くらい、ついに埼玉県突入。民家の壁の住居表示でそれを知る。
「おー!!埼玉県!」「すごい!」ともりあがるけど、埼玉県のどのへんなのかいまいちよく分かんない。そのころ、さすがにみんな足の裏が痛くなってくる。
その後、和光市駅裏のジョナサン(記憶が正しければ)で大休憩。さすがに疲れがたまって、2時間ほどとどまって、ときどきうとうとする。わたしは足の痛みがきつくて、靴下まで脱いでもんでいたら不潔だと怒られました。
外が白み始める前に出発。あ、そういえばこのイベント、何をもって終わりにするか全然決めてないや、といまさら気づく。でもとりあえず元気が回復したから、何も考えずに進みます。
朝霞とか志木あたり(たぶん)で、だんだん明るくなり始めて、住宅もさすがにとぎれてきました。さわやかな空気。疲れもいやされます。
太陽がだいぶのぼった午前8時前、ついに目の前が広大な田んぼになってしまう。なんとなくみんな限界を感じはじめ、8時で終わりにしよう、という話に。8時の30秒前からダッシュね! とムダに体育会系のかまくらさん。やおくんのサンダルはもう壊れる寸前です。
30秒前、田んぼの中の一本道をムダに4人でダッシュ! 朝日を背にして北北西にダッシュ! 8時! やったー!! 別にどこにも到達してないけど、やったー! 若いって素晴らしい! 何の結論もない!! すぐそこには農家、家の前にはおばあちゃん。「すいません、ここの住所って、なんですか?」勢いで問いかける私! 見ず知らずの若者から、朝っぱらにとんでもない個人情報質問攻撃!
「ここは富士見市下南畑xxxx番地ですよ」(←こういうのって忘れないものだ)
詳細に答えてくれるおばあちゃん! ありがとう! おめでとう太陽! ありがとう下南畑! 暑くなる前の朝日をあびながら、午前8時になんにもない田んぼのど真ん中で記念写真を撮りまくるハタチ前後の若者4名!! のちのちそこで事件が起きたら、確実に不審人物! しかし光はなんて美しいんだろう!
…………なんてことをやっていた時期もあったんだよなあ。
その後、地図もないので、田んぼのど真ん中からどう帰ればいいのか分からない4人。疲れ果てうろうろしながらどうにかバス停を見つけ、バスと電車で爆睡しながら帰ったのでした。めでたしめでたし。
若くてヒマだってのはいいことッスね。あのころ、へんに大人ぶったりしなかったのは今思えばよいことでしたね。


しゃしん:伊勢市駅前の食堂(?)「若草堂」は、ただごとではない様子なのです。衝撃的だったのでたくさん写真を撮ってあります。

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