内澤さんと

nomuch2008-05-03

作業場で書いている。家にネットがなくなったから。
777777をお知らせしてきた人はいませんでしたので、photoshopで捏造した画像でもいいので「777777ゲットだぜ! ひゃっほーい」的なメールをぜひください。さみしいです。さみしいと死んじゃうんで。青いうさぎなんで。
内澤旬子さんの個展を見にいってきました。内澤さんとわたしはどういう関係かというと、おそれおおくも私がナンパして知り合ったのですが(くわしい経緯はココです)、それ以来メル友のような状態がつづいていて、お会いするのはナンパ事件以来2回目なのです。
展示の話もそこそこに、わたしはそこに居座って病気自慢とか仕事のはなしとかまあどうでもよいことをぐだぐだと話しつづけてしまって、もうしわけなかったです。ちょっとテンションが上がってしまったのです。内澤さんにも申しわけないし、なによりほかの、もっと内澤さんとお話ししたかったみなさんに申しわけない…
展示はじっくり拝見いたしました。まぢかで見れるのでとてもうれしかった。しかし本原稿があれだけ小さいのに、水彩で丁寧にぬれる根気というか集中力というか、そういうのはまったく私にないものです。内澤さんについては、それ以外の点でも尊敬するところだらけなのですが(こういうことをいうと内澤さんは猛然と謙遜されるとおもうのだが)、こんな細かな点からして尊敬のタネになります。すげーんです。わたしがついナンパしたくなってしまう気持ちも分かるではないですか。ダメですか。
それとね、本来わたしは、すっげーと思う人の前ではちぢこまってしまって何にもできないんですけど、内澤さんはそういうのを切り崩すオーラをお持ちなのね。(美輪口調でおねがいします)
リスペクト一辺倒ですみません。内澤さん今日はほんとにありがとうございました。
そういえば、「世界屠畜紀行」も読んだし、最近は「いのちの食べかた」も「タクシデルミア」も観たのだけど、感想をいっさいブログには書いていないな。書くととても長くなりそうでさあ、ちょっとめんどくさがってたんですよね。
じゃあきょうは「いのちの食べかた」だけ書きます。あ、森達也が書いた本ではなくて、映画のほうです。"our daily bread"です。
本来ならば、命を奪って肉を食べるということだとか、それが完璧なまでに自動化されている現実についての疑問だとか、そういうことを書くのがまっとうな筋なのかもしれませんが、わたしがまずおもったのは「きれい」なんですよ。映像が。BGMもナレーションも一切ない、ただ淡々と食肉加工だとか農産物の収穫だとか、そういう映像が流れる。それがただただきれい。
豚がつりさげられて、機械がそのやわらか〜いおなかをびよーんって切ると、でろりんっと内臓が出る。するとスッと次に移動。また豚が来る。切る。でろりん。移動。でろりん。そのきれいなくりかえし。……なんか、観てるとおもしろくなってくるの。そして、そのやわらかい豚が、うまそうだなあ、と純粋に思う。
もちろん、その前に豚を殺す(というか一時的に気絶→放血、なのかな?)シーンも出ます。でも、豚肉って、豚を殺して作ってるわけで、それは当然のことなので特にショックはなかった。牛も、眉間にスタンガンみたいなもの(なにしろ解説がないから分からない)をあてて、ビッと気絶させる。そのままうしろ脚で吊って、のどもと(?)を切って放血。ブッシャーと血は出るわ口から胃の中身は出るわ、すごい勢いで彼らは命を失っていくのだけれども、そのことに特別なショックや嫌悪感はなかった。終わったあとは、いっしょに観ためじろくんと「肉食べたくなったね」と話し合った。パンフレットに「牛が殺される前にイヤイヤをしている」なんて書かれてたけど、ちょっと煽情的だとおもう。たしかに暴れてたのもいたけど、まったくおとなしいのもいたじゃん。暴れてたのはきっとせまいところに閉じこめられてイヤだったんじゃないのかね。彼らは自分が殺されることなんて分かってないとおもいます。
それと、内澤さんも言っていたことだけれども、あそこではたらく人たちの、まったくなんの演出もない「日常」っぷりがすごくいい。「かったり〜」とでも言いたげな顔で豚の脚をさくさく切っていくおばちゃんとか、どんどん流れてくる内臓をさくさく仕分けるおばちゃんたちの無表情とか。
変な話だけども、あの映画を観て、わたしはほとんど問題を感じなかった。なるほどこういうことが行われているのだね! なるほど効率化をはかるとこんな感じになるのだ! おもしろい! という感じで、動物を殺して食べる過程としてそんなに問題があるとはおもえなかった。唯一、ちょっと問題ではないか? とおもったのは鶏に関してだけです。ひよこがまるでモノのように、機械で流されてポンポン飛ばされて、ものすごくあつかいが乱暴なんです。あの過程でかなり死んでるんじゃないか(実態は分からないけれども)。命をうばって食べる以上は、無駄に死なせるのはできるだけない方がいいとおもったのです。あそこだけが不快でした。
ほらやっぱり長くなっちゃった。まとまりのなさについては、あきらめました。いつもこんなんですいません。読書感想文とか、むかしからきらいでした。


しゃしん:やっぱり良い飯盛の段々畑。
ミホさん。まさか飯盛在住の方がいるとは! あそこ、すごくいいところでした。ただ通りかかっただけなんですけど、段々畑があまりにもきれいなので、道路わきに車を止めて軽くあるきまわってしまいました。