いまさらM-1のことを

nomuch2007-12-27

いまさらM-1を見たので、わたしにも感想を書かせてください。ぐだぐだえらそうに書きますから。
わたし的に、予選の順位は
キングコングサンドウィッチマン笑い飯トータルテンボスポイズンガールバンド>ダイアン>ハリセンボン>千鳥>ザブングル
でした。
決勝は
キングコングトータルテンボスサンドウィッチマン
だとおもいました。まあその、素人が言うだけ言いたいんですよ。ブログってそういうものですもんね。以下、敬称略です。

笑い飯

笑い飯は確実に進化していて、今年のネタはわたしはものすごく好きなんだけど、あれを受けいれられる人って少ないのかなあ。ちょっと悲しい。ああいう心底どーでもいいことについて小学生みたいにグダグダ言い争いをするっていうスタイルは、「宇宙人」というネタも見たことがあるけど、どれもかなり斬新だしくだらなすぎておもしろい。でも一般ウケはしないんですかね。M-1じゃしょうがないんかな。去年よりは確実におもしろいと思っただけに、決勝に行かなかったのは残念です。しつこく来年も(M-1があるなら)出つづけてほしいなあ。

ポイズンガールバンド

去年はたしかにネタが悪くて、最下位もやむをえないと思いました。でも、ことし最下位はいくらなんでもひどいだろ。たしかにちょっとテンポがのろくてだれたけど、ザブングルや千鳥よりは絶対上だと思うんだけどな…。いつもいつも発想の突拍子のなさに感銘さえ受けるんですけど、これもまたM-1向けではないってことですかね。

ザブングル

あんまり好きじゃないタイプなんですよ。よくキングコングが「勢いだけ」なんて言われるけど、ほんとうの「勢いだけ」はこのザブングルとかペナルティとかだと思うんですよね。顔芸だけじゃないっていってたけど、けっきょく叫びとか動きとか、顔芸の延長線上しかなかったんじゃなかろうか。あと、上沼恵美子相談員が「ツッコミがうまい」って言ってたけど、わたしはまったく逆で、単調なトーンのツッコミがボケを殺しているように思いました。

トータルテンボス

トーテンはことばのチョイスがくどすぎて、それが売りでもあるんだろうけど、わたしはあまり好きではない。とはいえ、今回のネタはテンポが速くて畳みかけるように進んでて、文句なく笑えたとおもいました。「きょきょきょ・今日のハイライトー」は完全に封印したんだね。
決勝のネタは、最後でひねりを入れてきたところにすこしびっくり。優勝でもいいんじゃないかとおもいました。

千鳥

独特なのは分かるんだけどそれが爆笑にはならないよねー。キャラは好きなので、もっと笑いたいなーっておもうんですけど、いつも期待ほど笑えないんです。テンポもすごくゆるいんだけど、そのゆるさが生きているかというとなんとも言えないし。

キングコング

アンチがめちゃくちゃ多いのがほんとに気の毒。ネタ以外の面ではいろいろあるのかもしれないけど、ネタは文句なくおもしろいと思うんですよ。確かに、第1回M-1のときは若さと勢いだけでどうにかしたようなところがあった。でも、今回のネタはきちんと内容で笑いをとっていたし、何より、「ツッコミが痛すぎる」とか、本当のアドリブと思えることを挟んでもテンポを失わずに進んでいく技倆がすばらしいとおもいます。あれだけのテンポで漫才をできる人は、今ほかにいないんじゃないだろうか。テンポが速いということはそれだけ小ネタが大量に詰め込まれているということで、それだけの笑いどころを作れるのもすごい。あと、個人的には、梶原がメンタル面でヤバそうなのが気になります。昔の芸人みたいに、破滅型のような気がして、不謹慎ながらすこし期待してしまいます。
決勝のネタも、特に斬新さがあったわけではないけど、安定感があって、実力としてはひとつ抜けているように感じました。だから私としては、優勝扱い。トータルテンボスと僅差。

ハリセンボン

ひとりひとりはおもしろいとおもうんだけど、コンビになっておもしろいのかどうかが疑問。はるなのツッコミが格段に成長したなあ、とはおもったけど、はるかのしゃべりとはるなのテンポがあまりにも合わない(しかも合わないことがおもしろみにつながっていない)から、なんかリズムがぎくしゃくする。ある意味バラエティ向きで、それはそれでいいんじゃないかなあと思ってしまう。ダイナマイト関西をほんのちょっと見たんですけど、私ははるかの大喜利が大好きなんです。

ダイアン

「いわゆる不条理ネタ」でおわってしまっているようにおもった。ちょっと前だったら斬新なんだろうけど、不条理ネタももはやメジャーになってしまったし。それと、ここまでやるともはや漫才というよりコントになってしまってるような気がします。安心して見てられるけど、どうしても「中堅」という雰囲気を感じちゃいました。

サンドウィッチマン

ここも、漫才というよりコントなんですよね。でも、斬新さはさほどないけどテンポがよくて文句なく笑えたし、決勝進出は妥当だとおもいました。ただ、決勝のネタは、たしかにおもしろかったんだけど、安定感や斬新さでいうとキンコンやトーテンには及んでなかったような気がする。もうそういうところは会場のノリなのかなあ。


とまあ、自分がしないことについては好き勝手言えますよね。
ことしはコント系の漫才が多かったですよね。去年(チュートリアル)やおととし(ブラマヨ)が純粋な漫才だっただけに、ちょっとものたりないとおもった。私はどっちかというと純粋なしゃべくりが好きです。だから、純粋なしゃべくりで徹底して不条理問答をやりきるポイズンが好きなんですよね。しつこいようだが最下位はないだろうよー。


しゃしん:玉之浦の海沿いのよい小屋。